Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

コメント

コメントの投稿

コメント

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://kinoko102.blog.fc2.com/tb.php/36-050a0649
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

外国人が尺八の本曲に魅せられる理由(2)

小沢征爾は「ノヴェンバー・ステップス」の演奏時の模様を語ります。


「演奏が始まると、はじめ好奇心で何となくざわめいていた会場が、音楽の真実さ、強さ、美しさに引っぱられて、みるまにシーンとしちまうのが感じられる。
指揮者としてはあまり活躍するところがない曲なのに、どうしてか、エネルギーをたくさん使わねばならん曲だわい、とも思う。
ひとつ、新発見をした。
ふつう音学家は、興奮するとテンポが早めになるものなのに、純日本音楽に生きるこの二人は、熱中してくればくるほど、ひとつひとつの音、あるいはひとつひとつの「間」に心を込めて吹き、弾きこむので、テンポが遅くなる。
そんな経験はいままでになかったから、これじゃ「ノベンバー」が「ディッセンバー」になっちまいはしないかと余計な心配をしたが、だれるどころか、力のこもった内的に充実した演奏で終わった。
僕が感激するのは当然として、西洋の客がどう受けとるかと思っていたら、大成功なのでまず安心した。オーケストラの連中もステージの上でブラボーブラボーをやっていた。
ぼくは、くたびれきったためかもしれないが、だんだん頭の中がひとりぼっちになって考え始めた。
この音楽は、僕の血の中で、肉の中で、またこれまでに得た音楽教養の中で、いちばんしゃべりたかったことをしゃべっている。
おまけに、だれもが多かれ少なかれ持っている宗教心に通じるものがある、というようなことだ」
「聞きに来ていた作曲家のペンデレッキ(ポーランド)やコープランド(アメリカ)は真赤な顔をして感激、興奮していた。二日目に来たバーンスタインは「まあ、なんという強い音楽だ。人間の生命の音楽だ」と涙を流していた。
そして、彼はわざわざこの二人の独奏者を自宅に招いて、日本の古典を弾いてもらった。
尺八は「手向」と「薩慈」、びわは「本能寺」で、武満と僕も同席した。
恥ずかしい話、ぼくも生まれてはじめてこの三曲を聞いたわけだが、「本能寺」のびわの演奏が、
あるときは静かに、あるときはまるで劇の伴奏オーケストラみたいに、ほとんど擬音のような効果を出すのにおどろいたし、尺八の「手向」では、ほんとに泣いちまった。
また「薩慈」では、日本人の内面の激しさがあらためて身にしみた。
ぼくが日本人のせいだからじゃない。
同席したジェローム・ロビンス(演出・振付家)もバーンスタインも、彼の家族も、
目にいっぱい涙を浮かべて、えんそうが終わってからもシーンと沈み込んでいたのだ。
あとできいたのだが、その晩はぼくらが帰ってからもまだ興奮していて、この古くて、彼らには新しい音楽について、朝までしゃべりあっていたそうだ」(敬称略)

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

コメント

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://kinoko102.blog.fc2.com/tb.php/36-050a0649
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Appendix

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

プロフィール

kinoko

Author:kinoko
60歳を越えてFlash動画に興味を持ち、好きな読書や映画の感想と
自作動画をコラボしてみました。
(画像サイズ500KBまでの制約はきついです........)

最新記事

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。